夢と希望を持ち続けて

はじめて人生の道のりを歩んでいる私たち1人1人に灯火がありますように

神の代理人

Posted by 瀬那みき on   0 comments   0 trackback

第266代ロ-マ法王フランシスコは少年院で足を洗い接吻したそうです。
このローマ法王選出のための枢機卿会議は密室で行われ、コンクラーベと言いますが、誰もが法王になりたいと思うところから自分に1票を投じ、なかなか結果は出ず、3日目からはパンと水しか与えないという規則を作ったりしながら、ようやく1人を選んだりすることもあったのが歴史的な事実であります。
高校の世界史の授業で先生から根くらべと覚えなさいとこのお決まりのダジャレを聞かされ、教室内は一瞬、冷やかな雰囲気に包まれもしましたが、まさに根くらべそのものなのかもしれません。

このローマ法王の三重冠(ローマと世界と天を支配するしるし)を頭上にするのは、2千年来、男性だけだとこれまで疑わなかったことは確かです。
日本の司教の中には、女性の司祭職に積極的に取り組んでこられた方もいらっしゃいましたが、現時点においても成果は聞こえてはきません。

ところが中世においては、この常識を覆すようなことがあったんです。

まったく中世っていう時代は何なんでしょうか。
そもそも本当に暗黒の時代なのか、そうでもなかった時代だったのか、女法王なんて想像を絶する事態で、全く分かりません。
公式記録に記載がないことは事実ではないという証拠にはなりませんが、もし事実だったとしてもそれが納得のいくものでなければ、事実として受け入れることは難しいものです。
結論から言えば、多少無理があるものの、そんなことも起こり得るかもしれないな、というのが個人的な感想です。
そんな無理を受け入れられたのも、この女性が比類なき逸材であったこと。
そしてトマス・アクィナスが登場するずっと前の出来事であること。
カトリック教会もまだ歴史が浅く、規模も小さかったことから、若い法王が即位したこともあったこと。などでした。

学識深く、美男の法王になりすました彼女の治世は2年半に及び、手痛い失政はなかったとのこと。
ひとまず、ほっとしました。

しかし、法王らしくなればなるほど、皇帝よりも王よりも高い地位に坐っていることに、実際の自分を越えたものに悩まされた、ということは理解できないでもありません。

しかし、ミサの最中に出産をし、教会の中の沈黙を破るようにオギャアという元気な赤ん坊の声が響いた、ということには大笑いしてしまいました。
おまけに、関係者がこの説明不可能な出来事から法王を救おうと、大声で、奇跡だ、と叫んではみたが、無駄だったときては、しばらく、笑いが止まりませんでした。

著者の創作であるにしても、この著者は歴史的事実をこと細かく検証し、その検証結果に対し、古代の史実を思い描き噴き出して笑ってしまう、というようなことを正直に述べていらっしゃいます。

そのお方が、大いに噴き出した形跡もなく淡々と筆を進めていること自体も、十分笑わせる原因になったんです。
女性だとバレる要素はいくらでもあるはずなのに、作家はやはり読者を意識してしまうあまり、描写もついダイナミックになってしまうものなのでしょうか。

著者は参考文献を挙げつつも実際のところ、この史実に関しては何も分かりませんと締めくくっています。

ローマ法王は神の代理人です。
代理人がローマ法王だとしたら、本人は御神です。
御神はこの女法王という無権代理人の行為を追認なさるでしょうか。

それこそ、神のみぞ知ることです。

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